「車検に出したら修理も勧められた」修理も同時にするべき?

「車検に出したら修理も勧められた」同時にするべき?

「愛車を車検に出したら修理を勧められた。全部お願いするべきなの?」
本記事では、このような疑問にお答えしています。

車検の見積もりを依頼した結果、予想よりも高額な費用を請求されて驚く人もいるでしょう。このとき「どうにか費用を下げられないか」という気持ちと「交換しないと危険なんじゃないか」という気持ちが生まれることでしょう。

高額な見積もりに対して、どの選択肢を取るのがよいのか、一緒に考えていきましょう。

このコラムのポイント
  • 車検の見積もりを出したら修理も勧められた場合、どうすればよいかが分かる。
  • 車検と修理を同時に行うべきかが分かる。
  • 提示された修理費用が高額な場合の対処法が分かる。
ホリデー車検
ホリデー車検

車検だけでも「高い!」と感じてしまいますよね。そう思ったときの対処法をお伝えします!

車検に出したら修理も勧められた。どうすればいい?

車検に出したら修理も勧められた。どうすればいい?

車検の見積もり費用が高額になるのは点検だけに収まらず、部分的な修理や部品の交換が生じるからです。修理や交換は、その内容が2つに分かれるので、まずはどちらなのかを確認しましょう。

(1)車検項目に係る、部品の修理交換

1つ目は、部品の修理交換が「車検の検査対象に係る」場合です。

日本では、道路運送車両法第58条に基づいて、自動車は所定の検査を受け、車検証を交付されなければ公道を走行できません
見積もりで修理を勧められた項目がこの検査項目に触れる場合は、必ず修理、または交換を行わなければいけません
検査項目は国土交通省が定める保安基準に従いますが、たとえばタイヤの溝の深さや、ブレーキの効き具合などがチェックされます。

運転者の身の安全を守るために、必ず満たしておきたい項目でもあります。

〈関連リンク〉道路運送車両法(法令検索)

ホリデー車検
ホリデー車検

車検項目に係る箇所の修理でも、工賃は会社によって異なるので比較はしましょう!

(2)法定点検に係る部品の修理交換

2つ目は、12か月点検や24か月点検といった、道路運送車両法で定められている「法定点検に係る」場合です。

法定点検は法律で実施することが義務付けられている一方で、受けなくても罰則がないので、実際に受けている人が少ないのが実情です。
法定点検は車検に比べて点検項目が多く、より安全に、より快適に車に乗るための点検です。行わなくても直ちに危険が生じる訳ではありませんが、できれば修理・交換した方がよい箇所が指摘されます

当然、指摘を受けた場合は交換する方が望ましいですが、交換しなくても車検には通ってしまうので、修理・交換を行うかはドライバーに判断が委ねられます。

車検と修理 同時にした方が安く済む?

車検と修理 同時にした方が安く済む?

ここで生まれる新たな疑問は「車検と修理、一緒にしてしまった方が安く済むの?」というものです。

一般的には同時にした方が安く済む

一般論としては、車検と修理は「一緒にしてしまった方が安価になる」と考えてよいでしょう。

その理由は、車検に出した以上、下回りのチェックを始めとする各種点検を行うために、一度車を持ち上げたりするからです。
持ち上げたときに一緒に交換作業をすれば、部品の交換にかかる手間を抑えられます。手間が少なくなるので工賃も安価にしてもらえる可能性があります。

相場より高額な費用を要求される場合も

ただし、使用する部品は整備工場の言い値になるので、修理・交換する箇所によっては、同時にするよりも「車検が終わってから自分でした方が安価になる場合も」あります。

それでも大きな費用の節約にはならないので、手間や安全性を考えると一緒に依頼する方がメリットは大きいと言えるでしょう。

ホリデー車検
ホリデー車検

大事なのは、修理費用の金額に納得できるかどうかです。交換する理由や金額の妥当性を検討しましょう!

気になる箇所があるなら一緒に交換してもらおう

車検のための点検整備を行うとき、リフトアップするなど車はひと通りの整備ができる状態になります。このため「気になる場所があるなら、一緒に整備してもらう」と普段気になる異音などを解消できるかもしれません。

たとえばブレーキをかけたときやハンドルを大きく切ったとき、異音がするなら見積もりのときに「ここが気になるんだけど…。」と伝えておきましょう。重点的にチェックしてくれて、不安を解消してくれる可能性があります。

修理費用が高額になったんだけど…。

修理費用が高額になったんだけど…。

見積もりに出した結果、想像していた金額の2倍、3倍になった。こんな経験をした人もいるでしょう。高額な見積もりが出てきたとき、どう行動するべきでしょうか。

納得できないなら他社でも見積もりを取る

ひとつめの対策は「他社でも見積もりを取る」ことです。
車検を依頼する会社はひとつではありません。ディーラーのほかに、ガソリンスタンドや車検専門会社、自動車整備工場など、様々な選択肢があります。

車検費用やサービス、修理を勧める項目も会社によって異なるので、複数社で相見積もりを取ったうえで内容を精査し、費用と内容に納得できる会社を選択しましょう。

〈関連リンク〉ディーラー以外で車検するのが気まずい人へ

車検をせずに乗り換え・廃車にする

ふたつめの対策は「車検をせずに乗り換えて、廃車にする」ことです。

車検の見積もりを取ると中には、30万、40万と高額な結果が出る場合もあるでしょう。この場合、車検を受けても、車検後に修理するべき箇所が次々に発生、結局高額な修理費用がかかることになりかねません。

いっそのこと、現在の車を廃車にして新車・中古車に乗り換える選択肢も視野に入ります。長い目で見たときに、どちらの方が経済的に優位性があるか、そして快適安全に乗れるかを考えてみましょう。

ホリデー車検
ホリデー車検

費用の総額と修理の手間、快適さを総合的に考えましょう!

内容に納得したうえで車検を受ける

最後の選択肢は「内容に納得したうえで車検、および修理・交換を受ける」ことです。

車検における修理費用が高額になっても、内容に納得していれば問題ありません。よくないのは「修理ってこんなに高いの?」と疑問や不満を抱いたまま契約することです。

勧められた修理・交換に関する内容は、あなたの愛車にとって必要なものなのか、金額は適正なのか、確認と納得を経て車検を受けましょう。

車検の費用を抑えるための3つのコツ

車検の費用を抑えるための3つのコツ

最後に、車検の費用を抑えるためのコツを紹介します。

車検を受ける場所を変える

最も効果が高いのは「車検を受ける会社を変える」ことです。

特に新車を購入した人は、そのままディーラーで車検を受けるケースが多いですが、点検の内容や待つ間のサービスが行き届いている代わりに、点検や修理・交換にかかる工賃が高めになってしまいます。

自動車整備工場やガソリンスタンド、カー用品店など様々な会社が車検を受け付けているので、メリット・デメリットを見極めたうえで検討してみましょう。

〈関連リンク〉ディーラー車検をやめるメリット・デメリット

日常的にメンテナンスを行う・丁寧に乗る

車検でパーツを修理・交換する頻度を下げるには「パーツにかかる負担を少なくする」ことが大切です。
たとえば、タイヤを長持ちさせるためには、常に空気圧を適正値に保つことが大事です。定期的に空気圧のチェック・補充を行うことで、タイヤにかかる負担を減らして交換頻度を減らせるでしょう。

さらに日々の車の乗り方にも注目です。急発進・急ブレーキを行えば、ブレーキやタイヤを始めとするあらゆる部品に負荷がかかります。日頃から丁寧に乗車することで、部品の交換頻度を下げましょう。

ホリデー車検
ホリデー車検

日々の使い方が車検費用の多寡を分けてしまいます。メンテナンスと使い方を意識しましょう!

新しい車に乗り換える

古い車は1箇所を整備しても、しばらく乗車すると異なる箇所の整備が必要になります。10年以上乗り続けている車を中心に「新しい車に乗り換える」ことで車検の費用を抑えられます。

車検のたびに高額な費用を支払うよりも、新しい車に乗り換えて車検や修理にかかる費用の方が安価になるケースもあります。「故障が多くなった」「車検で指摘される項目が多くなった」と感じたら、新車への買い替えも視野に検討してみましょう。

まとめ│見積もり内容の確認・納得のうえ依頼しよう

「車検の見積もりに出したら、修理も同時に勧められた」このような場合に行うべき行動について解説しました。

修理を勧められても、全ての箇所を修理・交換する必要はありません。また、購入した会社で車検を受ける必要もありません。

どこで車検を受けるか、どの部品を交換するか、内容や見積金額を比較したうえで、納得した会社に依頼しましょう

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