法定整備って?必要性や費用を解説!整備された車両で安全なドライブを

法定整備って?必要性や費用を解説!整備された車両で安全なドライブを

車検に似た「法定整備」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
本記事では、この法定整備について、どんな意味を持つ言葉なのか、どのくらいの費用を要するのか解説します。

私生活からお仕事まで、安全に車に乗るために大事な法定整備。意味や必要性を理解して、必要であれば法定整備を受けて車を利用しましょう。

このコラムのポイント
  • 法定整備の内容・必要性が分かる。
  • 法定整備にかかる費用が分かる。
  • 法定整備を安く済ませる方法や疑問が分かる。
ホリデー車検
ホリデー車検

乗用車の場合は罰則はありませんが、車の整備状態に不安を持つ人は、行うことをおすすめします!

法定整備はどんな整備のこと?

はじめに「法定整備」とはどんな整備を指すのか、言葉の意味から確認しましょう。

道路運送車両法で義務付けられた整備項目

法定整備とは「道路運送車両法で整備を義務付けられた項目」を指します。自家用車の場合は、1年ごとに27項目の点検を(いわゆる12か月点検)2年ごとに57項目の点検を行うことが義務付けられています。

なお、12か月・24か月点検とは別に、日常点検という整備項目も定められているので、安全・安心に車に乗りたい人は、日常点検整備の項目のチェックも忘れずに行いましょう。日常的にチェックすることで、致命的な故障を未然に防げ、大きな出費を防げるメリットもあります。

道路運送車両法で定められている日常点検

〈関連リンク〉日常点検に関するパンフレット:国土交通省

乗用車の場合は罰則・罰金がない

旅客や貨物など事業用の車両の場合は、3か月ごとに点検を行うことが義務付けられていて違反すれば罰金を支払う必要もあります。

一方で一般乗用車の場合は、12か月・24か月の点検が義務付けられているものの「罰則や罰金の規定はありません」。車検さえ行っていれば、罪に問われることはないのです。ただし、高速で大質量の車を運転する以上、定期的な点検は行うことが望ましいといえるでしょう。

根拠となる法令などのおさらい

どんな法令に従い、どんな点検を行うのか気になる人もいるでしょう。

根拠となる法令は「道路運送車両法 第四十八条」で、対象となる自動車の種類や年数が記載されています。さらに「自動車点検基準 別表第6」で自家用乗用自動車等の点検基準が定められ、1年ごと27項目、2年ごと57項目の点検項目が記載されています。車検を受けるときは、この57項目を毎回検査してるんですね。

〈関連リンク〉道路運送車両法

〈関連リンク〉自動車点検基準

法定整備、どこで受ければいいの?

法定整備の内容を把握したところで、一体どこで受ければよいのかが気になります。

実は法定整備は「ディーラー・整備工場・ガソリンスタンド」など、整備機械や工具が備えられた場所であれば、どこでも受けられます。後述しますが、車に関する知識を持っている人であれば、自分で点検・整備することもできます。

〈関連リンク〉ガソリンスタンド車検の不安を解消|費用、ディーラーとの違い、メリット・デメリットなど

ホリデー車検
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普段遣いできるガソリンスタンドも検討してみてください!

法定整備の費用について解説

法定整備の費用について解説

ここからは法定整備にかかる費用について解説します。

12か月点検と24か月点検の費用相場

はじめに、法定整備項目27項目を点検する12か月点検と、57項目を点検する24か月点検とでは、費用は大きく異なることを認識しましょう。
1,500cc前後の普通乗用車の場合、12か月点検は15,000~20,000円ほど、24か月点検は30,000~40,000円ほどの費用を要するでしょう。ただし、24か月点検は多くの場合、車検と一緒に済ませてしまうケースが多いため、実際に依頼して費用を払うのは12か月点検になるでしょう。

長距離を走った。悪路を走った。こういった環境で乗車して車のコンディションが気になる人は、意識的に12か月点検だけでも受けてみましょう。

法定整備にかかる時間

実際に法定整備を依頼すると、最短で「12か月点検の場合は2~3時間、24か月点検の場合は半日」程度の時間を要するでしょう。

ディーラーや整備工場の運営方法や混み具合などによって、点検にかかる時間は大幅に変わるので、代車の有無も含めて事前に聞いておくことをおすすめします。

ホリデー車検
ホリデー車検

異音や振動など、ドライブ中に気になる点が出てきたら、法定整備を検討してみてくださいね!

法定整備を安く済ませるには?

法定整備を安く済ませるには?

法定整備は、点検だけではなく必要であれば修理や交換も行うため、先述した費用より高額な請求を受けるケースがほとんどでしょう。

では、可能な限り法定整備にかかる費用を抑えるにはどうすればよいのでしょうか。

自分で整備するのが最も安価

最も安価に法定整備を済ませるのは「自分で整備する」のが一番です。交換・修理した部品などの費用しかお金がかからないので、最も安価になります。

ただし、道路運送車両法の自動車点検基準を見て、各所の正しい状態を判断できる技術や工具が必要になるので、行えるのは限られた人といえるでしょう。

定期的に整備・メンテナンスに出す

次に候補になるのは「定期的な整備・メンテナンス」です。

定期的に車のお手入れを行うことで、車の部品の摩耗などを軽減することができ、法定整備を受けたときに部品の交換が生じる可能性を下げられます。
たとえば、定期的に車の空気圧をチェックしていれば、タイヤの摩耗による早期交換を防げます。ほかにも、オイル交換を定期的に行えば適切な冷却作用が期待でき、各種部品の摩耗を防げるでしょう。

こうした点から、日常的に利用する整備工場やガソリンスタンドを確保しておくことは、整備時の費用削減に効果を発揮するといえます。

ホリデー車検
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車のことを気軽に相談できる場所・人を見つけてみましょう!

交換部品は比較検討する

点検の結果、部品の交換を勧められますが「交換する部品を検討する」ことも節約につながります。

交換を勧められた部品は、一時的な整備や社外品への交換で安価に済ませられる可能性があり、全てを受け入れるのではなく自分でも比較検討する意識が大切です。
ただし、社外品を発注する場合は部品の到着まで時間を要する場合もあるので、費用だけでなく手間や時間も考えながら検討しましょう。

〈関連リンク〉「車検に出したら修理も勧められた」修理も同時にするべき?

清掃・洗車は自分でする

費用としてはわずかですが「清掃・洗車を自分で行う」のも長い目で見ると節約につながる可能性があります。車内清掃や洗車も整備士の人手を必要とするため、行わなければコストを削減できます。

ただし、サービスで清掃・洗車をしてくれる会社の場合、自分で行っても整備費用は減額されないので注意しましょう。

工賃の安い整備会社に依頼する

車検の場合は、自賠責保険や重量税、印紙代など、依頼する会社ごとに変わらない、一律にかかる費用がある一方で、法定整備を依頼する場合は費用の全てが工賃・部品代金です。

依頼する会社によって工賃が変わるので「工賃の安い会社に依頼する」と法定整備にかかる費用を抑えられるでしょう。
具体的には、カー用品店やガソリンスタンドなどが工賃が比較的低い業態のお店になります。ただし、工賃だけに注目してしまうと整備の腕が悪い会社に当たってしまう恐れもあるので、整備費用は安く、腕のよい会社を探してみましょう。

〈関連リンク〉ディーラー車検をやめるメリット・デメリット|断り方、民間とどっちが良いかなど解説

ホリデー車検
ホリデー車検

法定整備や車検、ボディーコーティングにかかる費用の見積もりは無料です。ディーラーやカー用品店、ガソリンスタンドなど、費用を見比べてみましょう!

法定整備についての疑問

法定整備についての疑問

最後に、法定整備全般についての疑問を解説します。

法定整備費用に「高い」と感じるのはどうして?

1つ目の疑問は、法定整備費用を提示されたとき「高い!」と感じることについて。どうして高いと感じるのか、それは「支払う義務がないから(法律上はありますが)」です。

車検の場合は高額であっても、受けていなければ警察に止められ罰金を支払うハメになります。一方で法定整備は、法律で義務付けられてはいるものの、行わなくても罰則を受けることがありません。安全に運転するために、保険的に支払う費用であることから、高いと感じてしまうのでしょう。

中古車で「法定整備付」ってあるけど?

中古車売り場を見ていると「法定整備付」と記載のある車があります。こうした車は、本記事で紹介した12か月点検、または24か月点検を行った車で、安心して乗車できることを示しています。

ただし、法定整備のための費用分、車体価格は高めに設定されていることも認識しましょう。

中古車で「法定整備なし」で売る理由は?

一方で「法定整備なし」として売られているケースもあります。この場合は法定整備費用分を車体価格に含めないことで、割安感を演出しています。法定整備なしの車を購入して、信頼できる整備工場やガソリンスタンドに持参するのもひとつの手です。

ただし、法定整備を行うと交換しなければならない箇所が多いため法定整備を行っていない車もあるので、購入時は注意が必要です。

ホリデー車検
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新車・中古車購入の際も、気軽に相談できる場所があると便利・安心ですね!

まとめ│法定整備を受けて安全カーライフを

まとめ│法定整備を受けて安全カーライフを

法定整備の内容や整備に必要な費用について解説しました。

12か月点検や24か月点検といった整備は、法律で義務付けられている一方で行わなくても罰則が課されることはありません。それでも法定整備を行うことで、行わない場合と比べて安心・安全に運転できるので、長距離を運転する前後や悪路を走行した場合など、利用してみましょう。

また、法定整備とは別に、普段から車の調子を相談できる相手を見つけておくことが大事です。

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